【失敗は最高の学び】プログラミングのクラブ活動や授業で起こったトラブル&対処法まとめ【IchigoJam】【鯖江市】
福井県鯖江市では2018年度から全12小学校と全3中学校でIchigoJamを使ったプログラミングクラブ活動が行われています。
2019年度からは総合学習の時間に全小学4年生を対象に授業も行っています。
2018〜2021年度の3年間、私中村もメイン講師として色んな学校へ支援させていただきました。
その中でも多く起こったトラブルを【セッティング時】と【プログラミング時】に分けてご紹介します!
※ごく稀に起こるものも念の為記載しています。
※ハードのエラーも仮説を立てて解決する大切な学びです。
【セッティング時】
■モニターがつかない
最も多いのがIchigoJamの電源を入れてもモニターがつかないトラブル。
原因を見つけるのにまず確認して欲しいのがこれです。
IchigoJamに電源を入れた時、キーボードが光るかどうか
光らない(キーボードに給電されていない)場合
IchigoJamへの給電が行われていない可能性が高いです。
(以下原因の多い順)
① microUSBケーブルの故障
最も多いです。真っ先に他のケーブルと変えてみましょう。
※ごく稀にmicroUSBケーブルのUSB端子をキーボード用の端子に繋いでいる場合もあり
② IchigoJamのスイッチもしくはmicroUSB差し込み口の故障
IchigoJam TやUなど少し古いIchigoJamはスイッチが壊れやすいです。
microUSBの差し込み口は、力尽くで抜き差しをして壊れることもあります。
その場は交換して、後で修理しましょう。
③ 電源アダプタの故障
ほとんどない例ですが、①②でもない場合は電源アダプタの故障が考えられます。
④ コンセント自体の故障
理科室や家庭科室のコンセントは各テーブルにあります。
古い小学校ですと、テーブル単位で故障している時があります。
その場合は、テーブル全員が同じ症状になるので、テーブルを変えるか延長コードで対応しましょう。
光る(キーボードには給電されている)場合
IchigoJamには給電されているので、モニター側の不良です。
(以下原因の多い順)
① ビデオ端子の差し込みが甘い
IchigoJamのビデオ端子を確認しましょう。控えめな子は奥まで差し込むのに躊躇していることが多いです。
② モニターの電源コードが繋がっていない
IchigoJamの接続に安心して、肝心のモニターの電源が繋がっていないことが多いです。
③ モニターの故障
最終的にはモニター自体の故障を疑ってください。
他の正常なモニターと交換してみましょう。
■キーボードが効かない(モニターはついている)
ごく稀にモニターはついているのに、キーボードが効かない時があります。
まずはキーボードのUSB端子をIchigoJamに抜き差しして再接続して、電源を入れ直してください。
これで大体は正常に動くようになります。
電源を入れ直しても効かない場合は、キーボード自体の故障の可能性があります。
交換して確かめてください。
【プログラミング時】
■画面が消える
プログラムが残っている可能性もあるので、落ち着いて対処しましょう。
(以下原因の多い順)
①F10キーを押してしまった
F10キーは画面切り替えのショートカットキーで、画面が真っ暗になります。
もう一度F10キーを押せば、復帰しプログラムも残っているので、画面が消えた時はまずF10キーを押しましょう。
②電源部分のmicroUSB端子の接触不良が起きた
こちらは野球ゲームのようなIchigoJam本体のボタンを押すようなゲームの時に起こりやすいです。IchigoJam本体を触る際にmicroUSB端子の接触不良などで切れることが稀にあります。
この場合はIchigoJamの電源が一瞬切れたので、SAVEしていないプログラムは消えます。
バックアップの大切さを知る経験だと思いましょう笑
③他の子がコンセントから抜いてしまった
片付けの時間に起こります。まだ打ち込んでいる子がいて、同じテーブルの子に間違って抜かれてしまう場合です。クラブ活動の時は一斉にSAVEする時間を設けましょう。
■Syntax error
基本的に単なる打ち間違いですが、特にわかりづらいエラーを紹介します。
①カナ入力の「、」や「ー」
コンマ「,」と読点「、」
マイナス「-」と伸ばし棒「ー」
が特にわかりずらいです。
エラーの行でカタカナが使われていたら、疑ってみましょう。
②エンターの押し忘れで、2つの行が1つの行として認識される
IchigoJamは1行32文字打ち込めます。
1行のプログラムがちょうど32文字の時、改行されているのでエンターを押さずそのまま次の行を打ってエラーになることがあります。
(ダメな例:ちょうど32文字の時)
一見、10行目と20行目がミスなく打ち込まれているように見えます。
しかし実行すると
「Syntax error in 10」と返ってきます。
ここでポイントなのが in 10と返ってきているのに20行目も表示されることにあります。IchigoJamのSyntax errorメッセージはエラーの1行分のみ返答があるので、2行分errorが返ってくることはありません。
(正しい例)
32文字ある10行目の最後でエンターを押すと、1行分空いて20行目を書くことになります。
Syntax errorで2行分のプログラムが返ってきた時は、エンターの押し忘れが原因です。
(ごく稀なパターン)
このミスに初めて遭遇した時は、???が並びました笑
LEDが1秒間隔でチカチカするプログラムです。
これも一見正しいプログラムのようですが、実行すると
なんとエンターで改行せずに、スペースを押すことで改行していたのです!
「改行=エンター」は大人の常識で、このミスをした子にはスペースがたくさん空いているように見えたのですね。
これ以降「行の最後にエンター。エンターを押すとプログラムを覚えてくれる」を強く言うようになりました笑
(このミスはHana道場含めて3回ほど経験があります。その内一回は「なわとびさっちゃん」プログラム内でIF文が絡んだ行で、見つけるのに苦労しました。。)
まとめ
冒頭にも書いたように、ハード(機材)もソフト(プログラム)もエラーの原因の仮説を立てて解決することが最高に実践的な学びです。
プログラムでいくら失敗しても怒られませんし、IchigoJamや周辺機器が壊れても安価で直せたり購入できます。
失敗を恐れず、歓迎する気持ちがプログラミング教育の心構えだと思います!
今日の体験会、最高に楽しんでくれました🔥👍
— Hanaわらび (@Hana82638277) February 23, 2021
元気もらいまくりました😚
Lチカゲームを自分たちで作成・改造。#IchigoJam#プログラミング
また新たな可能性が広がりました☀️#Hanaわらび#すべての世代に可能性を#街と共に成長する多世代交流拠点 pic.twitter.com/FwU1pbPKfT
沖縄の哲真くんが「Hanaわらび」オープンに向けて着々と準備中!
2020年11月に鯖江を訪れて約3ヶ月。哲真くんの想いと行動力がすごい!
福島の「寺子屋Hana」に続いてHanaのお仲間が増えて嬉しい限り!
学校や拠点でIchigoJamを教える際のトラブルシューティングとしてご利用ください!
CC BY shoichi1031da / @shoichi1031da